意味を見出せずにただ生きていた飯田は、自らの余命を知らされ、命の重さに苦しむことに。
　偶然の出会いから一方的に関係を発展させる荻原に振り回される中で、飯田は残りの人生を消化するように日々を過していくのだが――。

　大切な者の死を強引に飲み込まされてきた飯田が、自らのそれを前に何を求め選ぶのか。


【本編】
　1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19（完結）

【その他】
・ Novel「倉庫」に、番外・続編・パロディ等、多数有り。
・ リンク作 『クロイツ Kreuz』（完結）


【主な登場人物】
・ 飯田真幸（イイダ・マサキ）
　21歳、経済学部四回生。超絶美形に似合ったクールな性格だが、周りには結構弄られている。
・ 荻原仁一郎（オギワラ・ジンイチロウ）
　元ヤクザの青年実業家。飯田に言わせれば、無駄に元気な煩い男。けれど、それだけではありません。イイ奴です。

・ 堂本洋輔（ドウモト・ヨウスケ）
　荻原の側近。39歳、妻子あり。幼い頃から荻原に仕えているので、彼にとっては兄のような存在。
・ 日下瞳（クサカ・ヒトミ）
　古書店店主。少女のような女性。荻原の関係者。

・ 北沢冴子（キタザワ・サエコ）
　飯田の保護者。二年前に病死。冷めた家庭で育った飯田にとっては、家族以上に特別な存在。
・ 田島充（タジマ・ミツル）
　飯田の後見人。弁護士。北沢とは若い頃からの友人。
・ 菊地圭吾（キクチ・ケイゴ）
　ケースワーカー。元精神科医。一見穏やかな人物だが、ハッキリとした性格の持ち主。